政府は、国土強靱化に関する施策の効果や課題を的確に把握するため、脆弱性評価の改善に向けた検討を進めている。個別施策が災害による被害の軽減にどの程度寄与しているかを分析し、可能なものは効果を定量化する。施策の進捗を管理する重要業績評価指標(KPI)も整理し、評価結果を施策の改善や今後の計画に反映させる。
2日に開いた国土強靱化推進会議の第22回会合で、内閣官房国土強靱化推進室が検討の方向性を示した。脆弱性評価は、国土強靱化基本法に基づき、基本計画案の作成に当たって国土強靱化を推進する上での課題や必要な施策を明らかにするもの。
現行の評価では「起きてはならない最悪の事態」を設定し、その回避に必要な施策を整理・分析している。一方、災害による死者数などのマクロ指標を用いた分析では、データの制約や個別施策との因果関係の把握が難しいことが課題となっている。このため、個別施策の実施状況と被害軽減効果の関係を分析し、評価の精度向上を図る。
会合では公立学校施設の防災機能強化や密集市街地の改善、海岸堤防の整備、流域治水対策、道路施設の老朽化対策、無人化施工技術の導入などを分析対象として例示。既存のKPIと実施中期計画に位置付けた指標を整理し、施策の進捗状況や被害軽減効果を把握する方向性を示した。
今後は実際の災害で明らかになった課題や地域特性なども踏まえて個別施策を分析する。災害発生から被害に至る過程を示すフローチャートの改善などを通じ、施策の実効性向上につなげる。

















