水戸市は今年度、約23億円の事業費を見込み、各小中学校の施設整備を実施する。そのうち小学校建設費には8億6、832万円を当初予算で計上、稲荷第一小の校舎増築事業で、拡張グランドの造成工事を行うほか新校舎の実施設計を策定する。また、渡里小の大規模改造事業では教室棟・給食棟の地震補強・改造工事を実施。その他、河和田小の屋内運動場増改築工事は来月19日の一般競争入札で施工者を選定する。一方、中学校では、第三中の改築事業で昨年着工した新校舎建設を継続するほか常澄中の武道場建設事業で実施設計を策定し来年度着工を目指す。
各学校の整備計画は次の通り。
【稲荷第一小学校増改築事業】
今年度予算額は2億1、687万円で、拡張敷地(グランド)の設計・造成工事および新校舎の実施設計を行う。同小では、校舎の老朽化と特別教室の不足により、敷地を南側に拡張するとともに校舎を増改築する。
拡張する敷地は約6、000㎡で、新たなグランドとする。今年度は用地取得および造成工事を行う。当初予算では、造成工事に9、300万円、用地取得に8、783万円を計上した。
また、新校舎は現校舎南側の現在のグランドに建設する予定で、計画規模はRC造3階建て延べ5、040㎡。内部は教室28室、多目的スペース、給食室・食堂など。基本設計は匠建築研究室(水戸市白梅3-12-3)が担当。
今年度は実施設計を策定し、順調にいけば来年度に本体施設に着工、14年度まで継続で建設する。
これら増改築の12年度から14年度までの事業費は約19億円。校舎増改築に伴い、15年度以降には体育館やプール、幼稚園も移転改築する計画。
【河和田小学校屋内運動場増改築事業】
老朽化した屋体の増改築を行う。規模はRC造平家建て延べ1、106㎡。
建築施工業者は、5月19日に行う一般競争入札(2社JV)で選定、その後6月の定例市議会の請負承認を得て着工し、今年度末の完成を目指す。
今年度予算では、主体工事費に2億7、725万円、付帯工事に3、322万円を計上。実施設計は桜設計事務所(水戸市千波町町1239)が担当。
【緑岡小学校屋内運動場増改築事業】
今年度は実施設計および地質調査を行う。当初予算額は1、239万円。
計画規模はRC造平家建て延べ1、415㎡。改築工事は来年度の予定で、市の実施計画(12年度~14年度)によると、来年度の事業費には4億1、095万円を計上している。
【新荘小学校改築事業】
今年度は基本計画を策定する。予算額は540万円。
実施計画によると、計画規模はRC造3階建て延べ4、690㎡。来年度に基本設計を策定し、14年度に実施設計および造成設計、造成工事を予定する。
【千波小学校校庭拡張事業】
今年度は実施設計、地質調査を行う。予算額は500万円。来年度に造成工事を予定する。
【渡里小学校大規模改造事業】
今年度は、教室棟および給食棟で地震補強・改造工事を行うほか、管理教室棟では実施設計を策定する。教室棟および給食棟の実施設計は(株)戸頃建築設計事務所(水戸市松ケ丘1-2-23)が担当。
予算では、工事に1億8、880万円を、実施設計に577万円を計上。管理棟の補強・改造工事は来年度の予定。
【各小学校施設整備】
各小学校の施設整備に7、014万円を計上した。
【第三中学校改築事業】
特別教室棟を除く校舎を解体し、新校舎を建設する。新校舎の規模はRC造3階建て延べ6、633㎡で、建設工事はA・B工区に分かれ昨年9月に着工した(建築施工は、A工区が鈴木良・大内・田口・大谷JV、B工区が大久保・綿引誠・コスモ綜合・小晶JV)。
今年度も建設工事を継続し、今年末の完成を目指す。建設費は昨年度から今年度までの継続で23億8、682万円。そのうち今年度当初予算で13億8、909万円を計上している。
【緑岡中学校大規模改造事業】
全体を2期に分け、大規模改造を行う。第1期は管理棟・教室棟・特別教室棟が対象で、昨年度に実施設計を柴建築設計事務所(株)(水戸市泉町2-2-30)が策定した。
今年度は、1期分を除く特別教室棟(第2期分)の耐震診断調査を行う。予算額は340万円。
その後、来年度には1期分の耐震補強・改造工事に着手するとともに、2期分の実施設計を策定、14年度には2期分に着工の予定。
【常澄中学校武道場建設事業】
今年度は実施設計および地質調査を行う。予算額は535万円。
計画規模はS造平家建て延べ450㎡。来年度に着工の予定で、来年度の事業費は実施計画に1億4、250万円を計上している。
【各中学校施設整備】
工事費に3、610万円を計上した。