県は三日、自治医科大学付属病院(南河内町薬師寺三三一一-一)の大規模リニューアル事業に関する施設整備計画を示した。同日の県議会一般質問で須藤揮一郎企画部長が明らかにしたもので、付属病院新棟一棟を建設、その後順次、東、西、南の各病棟を大規模改修していく。事業期間は十五年度まで。今年度は基本計画を策定、引き続き基本設計を進めるとともに、一部工事にも着手する。総事業費は概算二百億円を見込んでいる。
自治医大付属病院は昭和四十九年に開院し二十四年を経過、給排水設備の老朽化や外来・入院患者の増加による病院施設の狭隘化が目立ち、最新の医療設備も思うように導入できない状況が続いていた。このため同病院では今年度施設整備事業費として約八億円を計上している。
付属病院側の計画では事業期間中、診療・検査機能の病院日常業務を継続しながら大規模改修工事を実施、入院患者の収容先を確保しつつ改修を進める。
まず本館東病棟の一部を解体し、新棟一棟を建設。新棟に東病棟の入院患者を移転後、東病棟から順に改修工事を実施することにした。改修工事では診療機能、待合室など外来施設の拡充や救急医療機能の充実も図りたい意向。新型医療機器・設備の導入も図り、病院全体の効率化を目指す。
新棟の施設規模はRC造八階建て延べ二五、〇〇〇㎡。今年度は昨年度から進めている基本計画をまとめるとともに、基本設計、実施設計に入る。並行して機能回復訓練棟(RC造二階建て延べ一、五〇〇㎡)など一部工事に着手する。十一年度に新棟を着工、残る三棟の改修は十四年度以降となる見通し。基本計画・基本設計は(株)日建設計(東京都文京区後楽一-四-二七)が担当している。