建設省荒川上流工事事務所は、懸案になっている「大洞ダム」建設事業で10月-11月ごろにはダムサイトと同周辺の地質調査に着手する。
同ダム建設事業は、「荒川上流ダム再開発事業」の一環として計画し、大滝村大滝地内で既設している二瀬ダムの水位変動による地滑りなど周辺環境が悪化していることから、新ダム建設で水の容量を調節し水位変動を軽減させるというもの。
今年度の地質調査着手に至った背景は、関東地方建設局で設置している「事業再評価監視委員会」で11年度に審議案件にかかり、その中で「継続調査」と判断されたことで、これまでに実施してきた水利水文調査に加え、調査熟度を高めるため今年度着手することになった。
ダムの建設地は大滝村三峰地内で大洞川沿い。二瀬ダムのおよそ2km南側になるようだ。計画規模は高さ155m、堤頂長405m、堤体積151万立方m、貯水量3、300万立方mで構造は重力式コンクリート。
今年度は11年度の倍となる1億円の予算を確保。
なお、これまでコンサルタント業務は建設省の土木研究所(茨城県つくば市)が担当していた。