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埼玉県県土整備部

全国初の警察官OB駐在/不当介入への抑止発揮/全県土整備事務所に配置

2006/06/01 埼玉建設新聞

 県土整備部は暴力団の公共事業への徹底排除を実行すべく、12県土整備事務所に全国初の警察官OBを配置し警察とタッグを組み不当な威圧を抑止する。すでにさいたま、川越、東松山、杉戸に警察連絡調整員を配属している。9月過ぎをメドに他の8県土整備事務所にも配置していく。12県土整備事務所単位で発足している「地域連絡会」の構成員との連絡、アドバイス、もしくは不当な行為と思われることに対しての注意などが実施されるもよう。

 県では暴力団、社会思想家・運動家などによる公共事業への不当な圧力・介入などを徹底排除して「暴力団排除連絡会」を県警、埼玉弁護士会らとともに発足させた。その地域組織として17年度には12県土整備事務所単位で「地域連絡会」を設け、県の地域機関事務所、市町村契約担当者さらに警察署長を顧問に据えて立ち上げている。

 その不当圧力、行政への介入を完全に排除するためにはさらなる実効力を伴うことが必要とし、警察官OBを地域連絡会の窓口となる県土整備事務所に駐在させる。初弾としてさいたま、川越、東松山、杉戸で配置している。

 警察の人事は3月と9月の2回に分け行われるため、今後は警察弘済会を通じてOBを紹介をしてもらい、9月から10月をメドにできれば残る8県土整備事務所にも配置したいとしている。

 警察連絡調整員として駐在し、今後具体的な業務は詰めるとしながらも、連絡会に寄せられた情報の精査と圧力などの行為への対策アドバイス、もしくは同席し空いての言い分を聞くなどの内容が想定される。警察官OBの駐在は全国初の試み。常に目を光らせ不当介入への抑止策として期待される。

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