沼田市屋形原町において利根川支川大日沢の火山砂防事業を促進している県沼田土木事務所は、早ければ８月にも本堰堤工Ｖ２００を発注する方針だ。

同事業は、年度から進められており、堰堤１基（Ｌｍ、Ｈｍ、Ｖ３３００）、付け替え林道（Ｌ５２０ｍ、Ｗ３・５ｍ）、床固工２基を計画。これまでに堰堤Ｖ１１２０、付け替え林道Ｌｍがすでに発注済み。現在、堰堤工Ｖ１４０と付け替え林道Ｌｍを中山建設（沼田市）が９月日までの工期で工事を進捗している。

また、付け替え林道上には、２橋梁の架設を予定。上流側の橋は、Ｌｍの１スパンＲＣラーメン橋で、橋台形式は逆Ｔ式。基礎工事は、直接基礎で整備する。一方の下流側は、Ｌ・７ｍの１スパンＰＣ単純床版橋となり、下部工は逆Ｔ式橋台。直接基礎で対応する。

全体設計は、外所測量設計事務所（高崎市下豊岡町３２５―４電話０２７―３２７―２５２５）が作成し、橋梁の設計は、基礎地盤コンサルタンツ（群馬事務所＝高崎市新田町５―８電話０２７―３２４―７６８１）がまとめた。

同沢は、急峻な地形と脆弱な地質のため、渓岸浸食や山腹崩壊による荒廃が進行。渓床には大量の不安定土砂が堆積しているため、出水等による土砂流出や土石流発生の危険性が高い渓流となっている。このことから洪水時における土砂災害を未然に防止するために同事業が計画。年度の完成を目指し、総事業費には約５億円を試算している。