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県境地域の活性化検討/福島、茨城、栃木3県のFIT推進協が総会

2006/07/27 日本工業経済新聞(茨城版)

 福島・茨城・栃木3県の県境地域における新たな拠点づくりを考える21世紀FIT構想推進協議会(会長・佐藤栄佐久福島県知事)の平成18年度総会が24日、水戸市笠原町の県庁舎庁議室で開催された。総会には、3県の知事や圏域内の3市長はじめ、3県の産・官・学の代表者らが出席。議事では、17年度に行われた各種会議や交流促進事業、広報活動などの事業報告、収支決算、監査報告ならびに18年度の事業計画、収支予算などを審議し、原案通り可決承認した。また、役員改選では、佐藤会長をはじめ全役員の再任を決定した。


 総会に先立ち、会長の佐藤福島県知事は「これまでFIT交流フェスティバルや地域交流事業への支援などを実施するなど圏域内の交流促進や観光客の誘致を図ってきた。この間、北関東自動車道の一部開通や阿武隈高原道路による東北自動車道と福島空港の直結など交通物流や教育文化施設の整備が進んでいる」と話し、「昨年度に設置した新構想検討部会で新たな議論を行っているところだが、社会が転換期を迎えている今、地域間競争に勝ち残り、一つの枠組みにとらわれない自立した地域社会を提供するためには、本地域の資源を活用し産官学が連携した取り組みが重要」とあいさつ。

 開催地を代表し、橋本昌茨城県知事は「構想に位置づけられた事業の約8割が完了・供用化が図られている。人口減少社会の中で、地域が残ってさらに発展していくためには、同じ地域の県や市町村が一緒になって活動していくことが必要になってくる。FIT構想地域内の良さを一層PRしていきたい」と述べ、県内の南北格差についても「県北地域をどうやって元気にしていくか県としても本格的に施策展開を図っていきたい」と話した。

 また、来賓祝辞では、国土交通省都市・地域整備局の田中淳大都市圏整備課長は、新たな国土形成計画について「北関東地域は、豊かな自然環境や災害に対する安全性など高いポテンシャルを有している。広域的な連携と役割分担を積極的に進めることが大切で、FIT構想はこの先導的なモデルとして国土形成の柱となる」と指摘した。

 続いて議事では、17年度の各種会議やイベントなどの事業報告及び収支決算、新構想の検討に向けた調査研究事業の実施などを盛り込んだ18年度の事業計画や収支予算などの議案について審議し、原案通り可決。

 また、役員改選も行われ、佐藤会長ほか全役員の再任を全会一致で了承した。

 なお、同協議会の新役員は次のとおり(敬称略)。

 【会長】

 ◆佐藤栄佐久福島県知事

 【副会長】

 ◆橋本昌茨城県知事

 ◆福田富一栃木県知事

 【監事】

 ◆21世紀FIT構想福島県市町村連絡協議会会長=成井英夫白河市長

 ◆同茨城県市町村連絡協議会会長=村田省吾北茨城市長

 ◆同栃木県市町村連絡協議会会長=千保一夫大田原市長



 【写真=茨城県庁で開かれたFIT推進協の総会。橋本茨城県知事は「県北地域をどう元気にしていくか、本格的に施策展開を図っていきたい」と述べた】

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