記事

事業者
新潟県三条市

斎場全面移転改築-移転候補地を巡って地元から反対の請願

2000/09/19 新潟建設新聞

 三条市は現在、老朽化の著しい既存の火葬場(三条市斎場)の全面移転改築計画を進めているが、ここに来て、その移転候補地の地元から、反対の請願が、6日から始まった9月定例市議会に提出された。

 同市の火葬場は現在、同市直江(すぐえ)町地内に位置。県内の火葬場の中では最も古い部類に属し、施設の老朽化が著しい。

 このため、同市環境課では、その全面移転改築計画を立案。平成8年には、三条市と近隣の栄町、下田村が、この計画案に参加することを表明。火葬場の建設地は三条市とし、完成後は3市町村で構成する三条地域広域事務組合(栄町福島新田)が管理運営することで合意していた。

 これに伴い、移転候補地の選定の依頼を受けた三条市(環境課)サイドでは、候補地を物色。昨年には、その移転候補地を同市大字月岡字水戸地内の敷地約13,540㎡(農地)に決定。その地権者(12人)及び地元住民に対し、理解と協力を求めて来た。

 しかし、最近になって、その移転候補地に近接する県立の月ケ岡養護学校の保護者(PTA)側サイドから、生徒の精神的な不安感を煽る恐れがある、などとした受け入れ反対の運動が起こって来た。

 これに対し、三条市サイドは、月岡地内に火葬場の候補地として選定した理由として、「現斎場は、昭和34年の建造で、老朽化しており、敷地面積も狭い。3市町村間の利便性、道路アクセス、周辺の環境から月岡地内で、いくつかの候補地を選定し、面積や道路状況、農用地の除外などの可能性を考慮して最終決定したものだ」と説明。今後とも、あくまで地域や地権者の同意を得ることに向けて努力する方針に変わりのないことを強調。仮に、同意を取り付けた場合は、基本計画の策定と農用地の除外、都市計画決定の変更などの法的手続きを進めたい意向だ。その目安として、今年中の基本計画の策定着手、平成14年度の着工、同15年度の完成を目指したいとしている。



紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら