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群馬県環境森林局

県産材供給基地(木材コンビナート)事業-13年度から第1期分の約4haの用地造成

2000/12/15 群馬建設新聞

 鬼石町に建設が計画されている西毛流域「県産材供給基地」(木材コンビナート)事業が順調に推移すれば、13年度から第1期分の約4haの用地造成に入り、翌14年度から15年度にかけて建物建設となりそうだ。第1期分の総事業費として約20億円が試算されている。

 この事業は、県林務部がサポートし、工種別の協組組織を立ち上げ、国庫補助(用地関係は林業総合整備事業、建物・機械設備は林業構造改善事業)を導入し実施する計画で、すでに原木市場を素材生産流通協組が担当。検討されていた製材部門も責任者がほぼ固まり、資金づくり、関係市町村へのあいさつなどが行われており、本格的事業着手へ向けムードが高まってきている。

 県産供給基地建設は、西毛流域に県内人工林蓄積の約42%が集中。また、甘楽富岡地域を中心に製材業が活発なことから、県産材供給の中心的な役割を担っている。

 このため、平成8年に林野庁から林業経済活動の活性化を通じて地域振興を推進する「先導的流域の選定」を受け、西毛流域林業活性化センターで県産材住宅供給基地(コンビナート)の整備を計画決定し、平成9年7月に開催した臨時総会で、建設地は鬼石町浄法寺地内にすることを決めた。区域面積は約10haだが、実際の有効敷地スペースは約6ha。

 全体施設計画は、外材と国内他産地との市場競争に打ち勝つ体制整備を確立するため原木市場、製材・加工施設、製品流通施設、たい肥生産施設、総合管理施設を備えた低コスト一貫安定供給体制の整備。最新設備による高品質、高能率、低コスト生産システムの導入、消費者ニーズに対応した定価格、定時・定量・定質供給システムの確立などとし、原木市場の取扱量6万立方m、製材、乾燥施設の処理能力2万立方mを想定している。

 なお、11年度は、財団法人林業土木コンサルタンツ前橋支店(前橋市)へ木材コンビナート建設予定地の現況、地形、地質等を把握するための測量、ボーリング調査、造成計画、防災計画検討業務を、西毛流域林業活性化センター(富岡市、鏑川東部森林組合内)へ経済波及効果調査などをそれぞれ外注している。



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