あきる野市は、都市づくりの課題と整備方針をまとめた都市計画マスタープランを策定した。これに基づき、各地域の事業を推進していく。
市全体のまちづくり方針としては、各駅周辺等をまちづくりの核となる拠点とし、バランスのとれたまちづくりの推進を掲げている。交流拠点(秋川駅、武蔵五日市駅)、生活拠点(東秋留駅、武蔵増戸駅)、新・生活拠点(武蔵引田駅)、観光・レクリエーション拠点(十里木・長岳地区)-を位置づけた。
土地利用の基本方針としては①秋川駅北・東秋留駅・武蔵増戸駅周辺では商業業務系市街地②霞野地区や豊原地区は土地区画整理等による住宅系市街地③武蔵増戸駅・武蔵引田駅周辺は土地区画整理による複合型市街地④あきる野インターチェンジ周辺は商業・レジャー施設を複合させた産業系市街地-などとした。また交通体系整備方針としては、圏央道周辺、駅周辺道路などの幹線道路網整備のほか、JR五日市線複線化に向けた駅舎改良、多摩都市モノレール構想の実現化へ向けた要請などを掲げた。
産業面では、圏央道の整備効果をいかした産業機能導入など。観光拠点施設としては、十里木・長岳地区の「あきる野交流プラザ」整備などがある。
またマスタープランでは、地域の特性にあわせたまちづくりを進めるため、市内を①菅生・草花地域②東秋留地域③秋川地域④増戸・引田地域⑤五日市地域⑥小宮・戸倉地域-の6地域に分け、将来都市像や具体的な施策を示している。各地域別の主な整備方針は、次の通り。
【菅生・草花地域】
▽圏央道周辺地区における産業の立地誘導▽国道411号線を補完する道路の整備▽市道1-1号線の整備▽秋3・3・9号線や3・4・6号線など幹線道路ネットワークの形成▽
秋3・3・9号線と3・4・6号線交差部における店舗の立地誘導▽大澄山周辺緑地の整備▽主29号線の整備
【東秋留地域】
▽東秋留駅周辺の生活拠点形成、交通環境強化▽東秋留駅南の接続道路拡幅、商業施設立地▽東秋留駅北周辺の地区計画による住環境形成▽秋3・4・5号線や3・3・9号線など幹線道路ネットワークの形成▽秋3・3・9号線整備にあわせた生活道路整備▽都道166号線の歩道整備▽秋川・平井川・多摩川の都市緑地としての整備、運動公園の整備
【秋川地域】
▽秋川駅北の交流拠点形成▽秋川駅南の交通環境強化▽都道169号線整備▽国道411号線の拡幅整備▽秋3・4・5号線など幹線道路ネットワークの形成▽圏中道周辺の産業系土地利用推進、圏央道路整備効果をいかした産業誘致▽都道176号線の整備▽南郷ふれあい橋の整備▽秋川・平井川周辺の多自然型河川環境づくり▽市道1-3号線の整備
【増戸・引田地域】
▽武蔵増戸駅北、武蔵引田駅周辺の新たな複合型市街地形成▽武蔵増戸駅南の土地区画整理事業、駅前広場・地区内道路整備▽武蔵引田駅北の交通環境強化▽秋3・4・41号線や3・4・13号線及び3・5・2号線などの幹線道路ネットワーク形成▽都道165号線の整備▽市道18号線の整備▽北郷神社周辺の緑地保全▽網代緑地の保全
【五日市地域】
▽武蔵五日市駅周辺の交流拠点形成▽都道32号線の整備▽秋3・5・7号線や3・3・3号線など幹線道路のネットワーク形成▽秋川橋河川公園と農用地を活用した複合型整備▽金比羅山周辺風致公園の整備▽秋川南岸道路の整備
【小宮・戸倉地域】
▽十里木・長岳地区の整備▽矢柄橋の架替、歩道整備▽都道201号線の整備