高崎市高松町地先で一級河川烏川を跨ぐ和田橋の拡幅整備を計画している県高崎土木事務所はこのほど、整備概要を明らかにした。
それによると、同橋全区間にわたって3・7m分を拡幅するもので、幅員は現況の14・3mから18mへと拡がる。この拡幅分3・7mは、既設の橋脚などを拡幅して対応するのではなく、現橋とは独立した新たな橋を下流側に添加するとし、形式等は現橋と同一とする。同事務所では現在、和田橋のすぐ下流にある聖石橋の架け替えを大型事業として進めているところだが、国土交通省高崎工事事務所が和田橋左岸側にある県道と国道17号の高松交差点周辺区間を対象とした高松立体交差化を事業化、橋梁拡幅はこの立体化と密接に関連するため、新年度からの下部工着手に期待がかかる。
同橋は、県道藤木高崎線ルートの一級河川烏川を跨ぐ長大橋。架設されたのは、昭和42年ですぐ下流にある聖石橋とともに中心市街地とを結ぶ重責を担ってきた。規模は、橋長338・07m、幅員14・3m(車道部9m、歩道部2m×両側)の8径間単純PCポストテンションT桁タイプ。今回の拡幅は、国土交通省高崎工事事務所が施行する国道17号高松立体整備(アンダーパス)に伴う県道の接続整備や、現橋幅員の狭隘化などに対応して将来交通量の需要を満たす橋梁として機能アップするために計画された。
12年6月に、整備に係わる設計を外注し業務はパシフィックコンサルタンツ(群馬営業所=前橋市大手町2-6-17、電話027-243-8808)が請け負っている。整備方針としては、現橋下流へ幅員3・7m分の独立した橋梁を架設するもので、上部形式は現橋と同じタイプとする。全体幅員は、3・7mを拡幅することで18mとなり、内訳は車道部=10m、歩道部=4m(下流側)、2m(上流側)、路肩(0・5m×両側)、車両防護柵(両側計0・7m)。
下流側の歩道幅員を拡幅することになったのは、上流側の歩道に比べて下流側の方がかなり利用者が多いことによるもの。また、車道と歩道部の境は、現在境界ブロックで区分されているが、安全性をより向上させるため高欄を設置し完全分離を図ることとする。
工事実施にあたっては、高松立体との関連や国道部と取り合わせの必要があるため、左岸側の2径間については国が施行し、これ以外の6径間を県が施行する方向で両事務所の話し合いが進められている。工事は、予算確保によるものの新年度から下部工への一部着手が目指されている。
















