吹上町は、JR高崎線吹上駅北口駅前広場整備に向けて今年度から用地買収作業に着手した。駅前広場の面積は4、260㎡で、地下には1、000台収容の自転車駐車場も設置する。13年度当初予算には駐輪場の設計費を要求しており、用地買収が順調に進めば、14年度から駐輪場工事に着手。15年度に広場を設計し、2期に分けて16年度から整備、17年度の完成を目指している。広場整備に合わせ、広場から中山道間の駅前通線も合わせて整備する。事業主体は県大宮土木事務所。
駅前広場は、昭和35年に都市計画決定。広場はロータリー形式で、バス、タクシー乗り場ほか、12台分の一般者駐車場、植栽、照明などを施す。概略設計はJR東日本コンサルタンツ(渋谷区)がまとめた。
広場地下には、ラック式で1、000台収容の駐輪場を設置。現在、社団法人・日本駐車場工学研究会(港区)が整備計画書を策定中。
駐車場を設置する場合、都市計画決定が必要で、町は13年度の計画決定を目指している。また、当初予算に要望した設計費が計上されれば、実施設計レベルまで仕上げる。
工事は14年度から着手する予定。広場はバスの進入を確保するため、2期に分けて整備していく方針。
事業スケジュールは、用地買収進捗に左右されるが、関係地権者44人からは整備に対して賛同を得ており、今年度からスタートした用地買収は30%に達しているため、順調に整備が行われそうだ。
駅前広場に合わせて、都市計画道路駅前通線も整備する。整備対象は広場から中山道間までで、延長200m、幅員は24m。中山道から国道17号方面は整備済み。
駅前広場整備計画は当時、再開発事業、土地区画整理事業と、広場のみ単独整備の3案による検討に加え、対象地区で下水道整備計画が浮上。再開発や土地区画整理事業を実施すると、下水道は10年以上先となることから、地権者は下水道先行整備を選択したため、広場整備が遅れた。
また、地下駐輪場は、用地買収対象に民間駐輪場経営者が含まれており、その受け皿として計画されているほか、行田市に建設中のものつくり大学への最寄駅となるため、学生の利用も見込んでいる。
なお、JRは駅南北口に障害者対応のエレベーターを1期設置する。計画では、南口を13年度、北口は14年度に整備する。