新潟県は公共工事コスト縮減に関する新行動計画を策定した。同計画は、平成12年9月に政府が策定した「公共工事コスト縮減対策に関する新行動指針」を踏まえ、これまで取り組んできた直接的な工事コストの縮減に加え、施設の耐久性を向上させるなどのライフサイクルコストの低減などにも取り組み、総合的な縮減を図ることとした。
同計画は①工事コストの低減②工事の時間的コストの低減③ライフサイクルコストの低減④工事における社会的コストの低減⑤工事の効率性向上による長期的コストの低減――の5つの施策に視点を置き、様々な実施方法を盛り込んでいる。また、情報通信技術(IT)の活用で工事情報の電子化も推進し,長期的にコスト低減を図る。
新行動計画の概要は次の通り。
▲工事コストの低減
平成9年度から11年度の3年間の取り組みと同様に工事の計画・設計等の見直し,工事発注の効率化、工事構成要素のコスト低減等の施策を講じることにより,工事コストの着実な低減を図る。
▲工事の時間的コストの低減
事業カ所の集中化,新技術を活用した工事期間の短縮等により,恋う字の時間的コストの低減を図る。
▲ライフサイクルコストの低減・施設の品質の向上
施設の長寿命化,省資源・省エネルギー化や環境調和型への転換を進めるなど,施設の品質の向上を図ることにより,ライフサイクルを通じてのコスト低減や環境に関するコスト低減を図る。・
▲工事における社会的コストの低減
工事における建設副産物対策の推進や環境改善策による環境負荷の低減,工事に伴う交通渋滞緩和,工事における事故の減少等を通じて社会的なコストの低減を図る。
▲工事の効率性向上による長期的コストの低減
工事に関する規制改革,工事情報の電子化の推進や新技術の採用の促進等により,工事の効率性を高めるとともに、建設業の生産性向上を促し,長期的なコストの低減を図る。
▲計画手法の見直し
工事の実施にあたって、必要以上に華美や過大なものとなっていないか、適切なサービス水準かなどの観点で検討し,必要な施策を講じる。
▲技術基準等の見直し
関係省庁等が実施する技術基準等の見直しに対応し,順次取り組みを行う。また、県で独自に見直しが可能なものについても必要に応じてその見直しを行う。
▲設計方法の見直し
コスト縮減の観点から当該工事現場に最適の設計とするため,設計段階におけるコスト縮減提案主の作成など,設計の初期段階において構造形式や施工方法等を多角的に検討する体制の定着を図る。
▲技術開発の推進
長期的にコスト縮減につながる技術の開発と,その現場における積極的な採用と評価が一層重要になっている。このため、民間において開発された新技術について,各省庁との情報交換体制の整備等を充実し,民間の開発技術の活用・普及を図る。
▲積算の合理化
積算基準等の統一,妥当性をより一層確保するため,公共工事担当部局間で協議連携を図りながら,新積算体系の実施を進める。また、効率的な積算業務を推進するために,積算システムの分散化を充実化する。
▲公共工事の平準化
今後とも,工事の計画的かつ迅速な発注,適切な工期の設定,債務負担行為の活用等により,公共工事の平準化を引き続き積極的に推進する。
▲適切な発注ロットの設定
中小企業の受注機会の確保に配慮しつつ適切に発注ロットを設定する。また、事業カ所の重点化等により投資の重点化を図る。
▲入札・契約制度の検討
技術による競争を促し,民間の技術力を活用するため、技術提案を受け付ける入札・契約方式(VE方式等)など新しい方式を適用する工事の拡大を図るとともに,さらに提案を出しやすい仕組みへの改善などを進める。
▲諸手続きの電子化等
調査・計画・設計・積算・施工・管理に関する工事関係文書等の標準化・電子化等により、公共工事におけるCALS/EC化を検討する。
▲資材の生産・流通の合理化、効率化
建設資材における生産・流通慣行の改善や物流の効率化を推進するため,関係省庁等との連携により生産・物流についての効率化が図れるよう努める。
▲資材調達の諸環境の整備
品質を確保しつつ,海外資材の活用促進について検討する。
▲優良な労働力の確保
工事の平準化,高齢化対策,若年労働者確保対策,労働環境の改善等を通じ,優れた建設技能者の安定的確保を図るため,関係省庁等との連携により,これらの方策について検討する。
▲建設機械の有効利用
建設機械の有効利用を図るため,関係機関との連携により,これらの方策について検討する。
▲労働安全対策
労働安全対策について,発注者の考え方が明確に受注者に伝わり,十分な対策がとられるよう検討する。
▲交通安全対策
道路管理者及び公益事業者により構成される連絡協議会において,より一層の工事調整を行い,工事の集中化を図る。
▲環境対策
建設機械の環境対策について,関係省庁等との連携により,所要の方策について検討する。
▲建設副産物対策
建設副産物の発生抑制・再生利用の向上を図るため,情報交換システムの充実,活用等により,引き続き,リサイクル率を向上させながらコストの低減を図る。
▲施設の耐久性・省資源の向上
ライフサイクルを通じてのコスト低減の観点から施設の長寿命化,省資源・省エネルギー化を図る。
▲工事情報の電子化
工事情報や手続きの電子化等により工事の効率化を図るとともに,建設業における情報通信技術(IT)の利用を拡大し,長期的にコスト低減を図る。
















