須玉町外1ケ村病院組合(組合長・大柴邦昭明野村長)は、須玉町藤田地内で運営する組合立塩川病院で長期療養型病床の整備を計画している。整備の内容等は現時点で未定だが、療養型病床の整備に伴う病棟の増築や既存建物の改修などが考えられているようだ。今後、将来的な医療サービスの内容を視野に入れながら、基本的な整備計画の内容の検討を進め、財政状況等を見ながら事業化していくことになるが、着手時期は早くても2~3年後になる見通し。
須玉町藤田地内に既存する同病院は、須玉町、明野村の2町村で病院組合を設立し運営にあたっているもの。約1haの同敷地内にある病院施設は、RC造4階建てで、建物の1階に内科、外科、整形外科などの診療科や各種検査室、2、3階部分に108床の病床、4階に手術室を備えている。このほか、敷地内には老人健康保健施設(2階建て)や、訪問看護ステーション(平家建て)併設されている。昭和63年からは、へき地中核病院施設の指定を受け、通院や入院患者への対応はもとより、山間地域での移動診療など地域密着型の医療を展開している。病院施設には現在、一般病床のみを備えているが、介護保険制度の導入などに伴い、長期入院患者への対応や介護保険制度後の介護型施設としてニーズが高まる療養型病床の整備が計画された。
現時点の構想によると、長期療養型病床の整備にあたっては、病床の新規開設ではなく、現在の病床数のまま、通常病棟から長期療養型への変更を計画。療養型病床は設置基準により、1床あたりの面積6・4㎡、食堂、風呂廊下幅等も従来の病院よりも広い面積の確保が必要となることから、病棟の増築とあわせて既存施設の改造等の対応が検討されている。