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埼玉県幸手市

カヌーレーシング会場の整備概略設計をヒカリプランニングに委託

1998/08/31 埼玉建設新聞

 幸手市は、平成十六年の埼玉国体で、権現堂調節池で栗橋町と共催するカヌーレーシングの会場整備に向けた概略設計をヒカリプランニング(神奈川県小田原市)に、新体操の競技会場に決定している平須賀地内の市民文化体育館(アスカル幸手)の仮設観客席設置に伴う事業費積算業務を大栄建築事務所(浦和市)にそれぞれ委託した。カヌーレーシングについては十一年度以降で実施設計に着手する。一方、アスカル幸手の仮設観客席については十三年度に工事発注。両施設とも十四年度までには完成させ、十五年度のプレ大会に備える。また、市は九月にも国体準備委員会を発足する。

 栗橋町と共催のカヌーレーシングは、カヤック(一人、二人、四人)とカナディアン(一人)の二種目が行われる。国体規則によると、水路延長五〇〇m、幅九m、九レーン、水深二m以上。レーン外境と岸などとの間には一〇m以上の自由水域が必要-とされている。

 このため、会場地の権現堂調節池は、幅一〇一m以上確保できる大噴水から舟渡橋に向かった約五〇〇m区間が競技会場となる。

 概略設計では、艇庫、管理棟、特設スタンド、桟橋など、競技に必要な施設の規模と配置計画をまとめる。設置場所は、同調節池周辺で県が整備を計画している権現堂公園第二地区公園内を利用。駐車場もここに設置される。施設整備は概略設計完了後、県との協議が整い次第、実施設計を経て着手するが、施設はいずれも仮設とし、大会終了後は撤去する方針。

 一方、新体操競技会場となるアスカル幸手の観客席は、二階部分に固定席が五八四席、アリーナ部には移動観覧席が一、〇二四ある。

 しかし、アリーナ部を全席引き出すと、競技に影響を及ぼすため、二階部席にあるジョギングコース(W約一・五m)に仮設の観客席を設置し、延べ二、〇〇〇人を収容する計画。アリーナ席は審判員、報道、皇室貴賓席などに充てる。

 市は、コンサルからの積算を受け事業費を算出し、十三年度中には工事発注。こちらも大会終了後に撤去する。

 アスカル幸手はSRC造三階建て、延べ床面積一万五二一・三九㎡。敷地面積は二万六、八六五・〇四㎡。うち、競技会場のアリーナ面積は二、〇五〇㎡。

 さらに、九月に発足する準備委員会は、一〇〇人程度で組織。同委員会では、カヌーレーシング、新体操両競技の専門部会を設置。傘下には専門委員会を置きながら、会場へのアクセス道路整備などを検討する。



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