県医務課は7日、がんセンター新病院の整備概要をまとめ、発表した。
それによると、建設場所は現在の病院敷地内となる太田市高林西町。新病院本館の規模は、10階建ての病棟のほか、3階建ての中央診療棟など総建築面積9、249・45㎡、総延べ床面積3万2、997・98㎡に及び、外来患者数で350~400人、許可病床数で316床を確保する。注目される建設工事は、14年9月にも着工、約38か月間の工期で完成させる。
がんセンター新病院整備の基本的な指針は、①がん対策拠点施設として新時代のがんセンターの整備②将来にわたって高度医療が提供可能な信頼される病院③患者を中心とした優しく温もりのある療養環境の創造④豊かな自然とともにゆったりと展開する理想的な医療環境--の4点。
この指針に基づき計画された新病院本館は、病棟(10階建て)、中央診療棟(3階建て)、外来棟(2階建て)、通院治療センター(1階建て)、エネルギーセンター(2階建て)を備えた総建築面積9、249・45㎡、総延べ床面積3万2、997・98㎡となる。地上10階建ての病棟となることから、最高高さが49・5m、当面の駐車台数として約500台分のスペースを確保する。
それぞれの棟の整備内容は、病棟を看護動線の短い三角形病棟とし、ゆとりある病室、快適なトイレ、病棟食堂などを備え快適な入院環境を提供する。外来棟は、ゆったりした待合い、分かりやすい臓器別外来とし、入院せず長時間の化学療法などを行える通院治療センター(20床)を備える。また、中央診療棟は、手術室の増設及び特殊手術室を整備し、これら病棟の共用スペースとして、安心と居心地の良さが感じられるエントランスホール、中庭と病院全体を有機的に結ぶ回廊を中心に、分かりやすい部門を配置する。
今後のスケジュールについては、近く実施設計へ移行。この作業に約1年間ほどをかけ、14年9月にも工事を発注、17年10月の完成を目指す。この建設工事は、第1次工事で病棟、中央診療棟、エネルギーセンターを建設、その後現病棟、検査棟などを解体し、第2次工事で外来棟、通院治療センターを建設、現外来棟を解体する。なお、工事に先立つ設計は日本設計(東京都新宿区西新宿2-1-1、電話03-3348-0315)が担当した。