宮代町は、都市計画マスタープラン(案)をこのほど公表した。20年先の平成32年度を目標年次とする同計画(案)は、全体構想と地域まちづくり構想で構成。東武鉄道東武動物公園駅周辺を「まちなか」と位置付け、東武鉄道杉戸工場の移転に併せた土地区画整理事業や再開発による面整備など多岐にわたる計画を盛り込んだ。同計画(案)は3月28日、総合都市計画審議会に上程し、最終的な審議を行い、年度末に確定する。
「水面に映える文化都市」を将来都市像に掲げ、平成32年度の想定人口を4万3、000人と想定した同計画(案)は、町内を①須賀地区②中央地区③西原地区④姫宮地区の4地区に分割し、それぞれの地域まちづくり構想をまとめた。
全地区の共通項目として公民館の再編、機能充実が盛り込まれており、町内全か所の公民館を統廃合する方針で計画を進めていく。各地区の地域まちづくり構想概要は次のとおり。
【須賀地区】
町北部に位置し、約9割が市街化調整区域を占める同地区は、東武鉄道和戸駅周辺における拠点の整備を推進。和戸駅西口の開設を目指すほか、駅西側周辺で土地区画整理事業を実施。また、圏央道が整備され道路の利便性が向上する沖の山、八河内地内に環境への負荷が少ない環境共生型工業団地を整備する。
【中央地区】
町中央に位置し、約6割が市街化区域。東武動物公園駅を中心に市街地が広がる同地区では、東武動物公園駅を宮代の顔として市街地の整備、商業の活性化を推進。移転が予定されている東武鉄道杉戸工場(東武動物公園駅西側約5ha)の敷地と周辺で面整備を行い駅前広場・アクセス道路を整備する。このほか商業・業務機能の集積に努め、公共公益施設設置の検討、都市型住宅の導入などを計画している。須賀沼端地域では医療・老人保健・保育園の複合施設(仮称・保健医療福祉施設)を整備する。
【西原地区】
西原地区は地区全域が市街化調整区域で、屋敷林や生け垣が多く残る。金原交差点から東武動物公園駅へのアクセス道路を整備する。このほか金原地区から西光院の前を通り、姫宮地域に至る道路のバイパス整備を推進する。
【姫宮地区】
地区内の約2割が市街化区域で、姫宮駅東西に低層住宅地が広がる姫宮地区は、駅周辺を地域拠点として整備する。駅前広場、駅前道路を整備し、駅へのアクセスを強化する計画。昭和52年に県住宅供給公社が建設した姫宮北団地(テラスハウス)は共同建て替えの検討に着手し、町は支援的立場で参加する。