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埼玉県都市整備部

浦和駅の鉄道高架化事業-13年度から保守基線移設工事に着手

2001/03/28 埼玉建設新聞

 浦和駅の鉄道高架化事業で県住宅都市部は、13年度から保守基線の移設工事に着手するとともに、架道橋と通路の切り回し設計に着手する。14年度から京浜東北線(上下線)と宇都宮線・東北線(同)の4線を段階的に移設するほか、電気設備設計などを委託する。概算事業費は約300億円。完成予定は18年度。高架部の貨物線部には浦和市が同50億円でホームを新設する。全施設の完成予定は20年度。

 高架事業区間は、浦和駅を中心とする全長1、220mのうち、駅部を含む高架橋区間は631m、盛り土部は410m、既設線との取り付け部は188m。幅員は32m-53m。

 高架橋は11橋で構成され、JR東日本コンサルタンツ(渋谷区)、トーニチコンサルタント(同)と復建エンジニヤリング(中央区)の3者が工区を分けて設計を実施している。

 高架部は4径間と8径間を基本に整備。高架下の一部はJRが有効利用を計画しているため、詳細の中で橋脚数などをまとめる。

 13年度は高崎線上下線にそれぞれ設置されている保守基線の一部を移設するとともに、田島大牧線、国道463号と浦和市道2路線上を通過する架道橋部と、通路切り回し設計を委託する。

 高架工事はまず、東側に1線分の用地約2、600㎡をに京浜東北線上り線の高架橋を整備。次に、空いた上り線部分に京浜東北線下り線の高架橋を整備する。

 同様に順次、高架橋上に宇都宮・東北線上り、同下り線を切り替え、4線を上げていく。ここまでが県事業で、18年度の完成を目指す。事業費は約300億円。うち、国庫補助120億、県負担134億4、000万円、浦和市負担は33億6、000万円、JRは12億円。

 高架化事業で貨物線との間に空いた用地には、1線分の高架橋を設置。ここに、貨物線上り線を乗せ、空間地に浦和市の請願駅となるホームを新設。事業主体は浦和市で、事業費は約50億円。全面完成目標は20年度としている。

 これらの作業進捗に併せて電気関連の設計を委託し、駅舎本体の設計は最終段階で着手する。

 新駅舎には、JR東日本では初めてとなる地中梁を無くした高架橋を採用しコスト縮減に努めている。また、駅の中央部に幅員25mの自由通路を設置するほか、駅前後に4か所の歩行者通路、さらにはエスカレーター(上・下)、エレベーターを配置する。



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