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東京都町田市

旧荻野家住宅大規模修繕の設計を文化財協会に委託、工事は11年11月

1998/08/31 東京建設新聞

 旧荻野家住宅の大規模修繕を計画している町田市は、このほど設計を文化財建造物保存技術協会(文京区03-5800-3391)に委託した。納期は十月三十一日まで。着工は十一月を予定、十一年五月頃の完了を目指している。

 事業は古民家改修工事として老朽部分を修繕するもの。対象施設の旧荻野家住宅は薬師池公園内に位置する。

 工事内容は最低限の施工内容として屋根の葺き替え、トイレ・風呂場の柱や壁、床補修などを計画、さらに設計を進めていく中で施工箇所を具体化する。当初は半解体して施工する方針であったが、施工規模を見直してこれを中止した。設計終了後の十一月に着工を予定している。

 市の当初予算では工事費として二、四八〇万円を計上。また十一年度までの債務負担行為事業として四、二一〇万円を盛り込んでいる。

 旧荻野家住宅は三輪町にあった荻野磯吉氏の住宅。施設規模は桁行一一・七六m、梁間八・一八m、建築面積一四五・五三㎡で、一重、入母屋造(妻入・カヤ葺き)。町屋の造りを取り入れた農村部の医家の建築物で、東京都指定有形文化財として薬師池公園に移築復元した。

 住宅内には土間・調合座敷・台所土間・座敷二室などがあり、トイレ・風呂場は後方に張り出して設置してある。

 薬師池公園は野津田町三二七〇に位置する。公園内には他にも旧永井家住宅や水車小屋などがある。



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