コラム

2002/11/14

建設産業図書館開館(本・SY)

2002.11.14 【建設産業図書館開館】

▼今月1日に東日本建設業保証?(藤原良一社長)の建設産業図書館がオープンした。同社の創立50周年を記念して設置されたもので、建設産業に視点を置いた図書館は全国でも初めて。建設産業史、社史、伝記を始め、建設工事、建設業経営、建設関連法規、新聞、雑誌など幅広い分野の図書資料を収蔵している

▼オープン当日、藤原社長と来賓によるテープカットのあと、一般公開した。ゆったりしたスペースに整然と並んだ豊富な文献は同社の情報サービスへの並々ならぬ意欲がうかがわれた。企画展示も年に数回行われる。第1回目は「わが国初期の一式請負契約」。岐阜県垂井町にある南宮大社三重塔の再建工事(近世初期)の請負契約関係資料である

▼戦後の復興期にあたり、世界でもめずらしい前払金保証制度による公共工事の適正施工の支援という重大任務をスタートさせて半世紀。同社は前払金保証制度の維持・拡充を基本としつつも、新たな事業展開を模索し、かつ実行に移している

▼昨年12月に設立した日本電子認証?や今月開館した建設産業図書館もその一環と言える。「図書の充実はもちろん、面白い企画展示、さらには建設産業の今をとらえた講演会などの文化事業にも取り組みたい」と藤原社長は今後の夢を語る。建設産業の、建設産業による、建設産業のための情報発信である

▼開館式の取材で久しぶりに図書館の中の膨大な書物の海をさまよった。その1冊1冊が「水を得た魚」のように背表紙をきらめかせており、総合的な図書館の一隅でなく、専門図書館の方が本も生き生きとしている。更なる充実が期待される。(本・SY)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら