コラム

2002/12/17

すべからく適量に(水・YH)

2002.12.17 【すべからく適量に】

▼やり場のない憤りが、すべからく適量を忘れさせるご時世だ。巷では忘年会たけなわで、酒量を誤りトラブルに。建設業界に目をやれば適正価格を大きく割り込むダンピングが多発し、こちらも適量の問題あり

▼筆者も孔子然と分別をわきまえているとは言えないが、気分良く酒に酔っている人に一言。忘年会と称して12月は酒量も増える時期だ。同様に酒酔い運転による死亡事故も多発する。ご承知の通り道路交通法の改正によって酒酔い運転は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」あげくに「減点15」で、1回の違反で免許が取り消しになる

▼日本人の一日の適量はビール大瓶1〜2本、日本酒においては1〜2合と言われているがこれは酒に強い人のケース。女性の場合は約半分と言われている。因みに遺伝子学的に日本人等モンゴロイド系の44%は「弱い」と言われ黒人・白人は100%「強い」という。弱くても強くても適量がお酒の良いところだ

▼建設業界も適正価格を大きく割り込むダンピングが多発し、憂慮されている。国土交通省等は10月、「入札及び契約の適正化法」の運用が遅れている実態を公表。この中で「ダンピング受注の防止の徹底」を挙げている。当然のことだが、工事の手抜き、下請けへのしわ寄せ等につながる

▼「低入札価格調査制度や最低制限価格制度の活用」を促しているものの実態は悲惨である。生き残りを掛けてダンピング合戦が多発。競争の原則を盾に、発注者が容認しているのが実状のようだ。血税が適正に使われ、安心して良質な社会資本に預かるのが市民の権利だろう。すべからく適量、適正が安心の基本である。(水・YH)

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