コラム

2003/01/21

ひたすら基本に忠実(水・YH)

2003.01.21 【ひたすら基本に忠実】

▼某大手新聞社が昨年暮れに行った「10代」に対する大人の世論調査は、大人の世界を垣間見た様で実に興味深い内容だった。筆者の普段の生活から推して笑止千万といわれそうだが、「すべからく基本が大切」との結論に見えてならない

▼調査結果は大いに近年の世相を象徴する結果だ。例えば、印象としては「責任感が弱い」84%、「社会常識やマナーが身に付いていない」85・6%、「忍耐力が無い」86・2%。悪い影響を与えているものは「家庭でしつけが行われていない」56・2%

▼自分の子供にどんな人生を送って欲しいかーとの設問には「幸せな家庭を築く」82%、「好きな仕事に就く」70%、逆に「金持ちになる」8%、「出世する」は4%と以外に低い。へそ曲がりな解釈をするとこれは子供ではなく大人の世界そのものではないかと思わずニヤリ。人としての基本を求めている

▼飛躍するがノーベル賞受賞者の言葉に共通しているのは「好きなことをやる」「自らの気持ちに忠実に生きる」。ひたすら専門分野に誠心誠意没頭するのである。こうした世界が選択できる人は本当に少数だ。しかし、大なり小なり選んだ道、仕事で一生懸命生きるのは基本原則だ

▼国土交通省は建設業界の将来市場は「悪い」とし、異分野、新分野への進出を模索するよう動き始めている。既に進出した企業も多い。造船会社が「ウーロン茶」を、石鹸会社が「フロッピーディスク」を作り成功している時代だ。しかし本業に徹する道の選択枝も成功の道。それは「基本に忠実」という原則であらゆるものに共通しているから。どの道も絶対に欠かせないのは勤勉であるが。(水・YH)

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