コラム

2003/02/28

受験と転職探し(水・KK)

2003.02.28 【受験と天職さがし】

▼明日から弥生3月。高校などの入学試験が真っ盛りである。彼らにとって、多くが人生最初の試練であろう試験。全ての子供たちの希望が叶うよう願わずにはいられない

▼S君(15歳)は先週、ある高校の工芸・デザインコースの推薦入学を決めた。中学校での成績がトップクラスであったため、両親は普通科への進学を勧めたが、幼い頃から絵を描くことが好きだったS君はイラストレーターを一生の仕事にしようと早くから決めていた。高校での勉強をステップに美術大学に進むことが彼の次の目標だ

▼かつての高度成長時代には、学校で勉強したことが将来役に立つかどうかよりも、とりあえず卒業しておくことに意義があった。就職にしても一流企業に入りさえすれば定年まで安泰と見られていた

▼漫画家の矢口高雄さん(63歳)は地元の高校を卒業後、銀行員として12年間勤務するが、少年時代からの漫画への夢断ち難く30歳にして銀行を退職して上京、プロの道へ。努力が実り『釣りキチ三平』の大ヒットで人気漫画家の仲間入りを果たす。現在数名のアシスタントを抱える矢口さんは「夢をあきらめないで」「デビューを急いではいけない」と自らの経験を踏まえ、若い漫画家の卵たちにエールを送る

▼依然として続く不況は国民生活に大きなダメージを与えた。リストラや倒産による失業者の増加、高校生や大学生の就職難など雇用環境は深刻になるばかりだ。今、働き盛りの世代や若者の間で「仕事」を見つめ直す姿が増えてきている。人の数だけ個性があり夢がありそして幸福がある。仕事はその人の生き方に通じる。(水・KK)

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