コラム

2003/04/01

エイプリルフール(水・YH)

2003.04.01 【エイプリルフール】

▼4月卯月。「うの花月」「植月」などの由来があるようだ。参考までに誕生石はダイヤモンド、誕生花カスミソウ。時候の挨拶も「春暖」「春陽」「春眠」「花冷え」などに。魚ではにしん、あじなどが旬。そして本日は4月バカの日でもある

▼お役所等は新会計年度になり、「気分も新たに」と行きたいところだが、2月は企業倒産約1500件、負債総額1兆5000億円余、完全失業率5・2%、世帯主の失業者は96万人など信じられないような数字が並ぶ。決して嘘ではないから憂鬱である

▼国の平成13年度補正予算で建設業界ではセーフティ事業とする講習会が3月に行われた。不景気な話で恐縮だが、その一つに「連鎖倒産の回避法」が挙げられた。「倒産」と言う定義はかくも複雑で種類が有るのかと驚く。「銀行取引停止処分」「会社更生法」「商法による会社整理」「民事再生法」「破産」など複雑な区分がある

▼因みに吉井一浩弁護士によると連鎖倒産の抜本的回避法は無いそうである。せめて情報の収集を怠らない、文書によるきちんとした契約書を交わすことなどが基本としている。「8割は戻らない」と厳しい現実のようだ。小野経営サポートの野島隆氏は「銀行の信用を得るために、キャッシュフローの充実」を強調

▼道路整備や下水道整備など本当に身近で必然な公共事業でも、予算化すると「土建行政」とそしられる昨今。財政再建と大義名分を掲げ、市民の足下は後回しになる。エイプリルフールの今日だから使える「大型公共事業計上。下水道普及率100%へ積極策」。実は市民の現実の声でもあるのだが昨今空虚なフレーズだ。(水・YH)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら