コラム

2003/06/17

梅雨時の花「アヤメ」(水・YH)

2003.06.17 【梅雨時の花「アヤメ」】

▼関東地方はほぼ例年並みの梅雨入り。茨城県・水戸偕楽園の梅がたわわに実った。水郷潮来のアヤメは最盛期を迎えた。紫陽花も箱根や鎌倉等各所で見事な色合いを魅せる。気候的には鬱陶しい時期だが、それはそれで楽しみもある

▼偕楽園の梅は例年並みの収穫で概ね5トン。2キロ400円で販売された。「潮来出島のまこもの中に あやめ咲くとは しほらしや」は水戸黄門様の歌だ。水郷潮来でアヤメ祭りが今月いっぱい開催されている。約500種100万本が咲き乱れる。白無垢の潮来花嫁さんを乗せた「嫁入舟」が清楚な色を添える

▼人の波に昨今、外人の観光客も増えた。政府が発表した「観光白書」によると2002年の統計で年間524万人が日本を訪れている。しかし世界で35位というから、鎖国の延長的数字だ。こうした背景が逆にSARSの入来を抑えているのだろうが思惑は別。仮に800万人が観光に訪れると2兆7000億円の波及効果が見込まれるというから大きい経済効果だ

▼海外に旅行した日本人は1650万人。入国者は3分の1。歴史と文化の国のイメージは高いはずなのだが。「物価が高い」「ビザ」などの問題はさておいて政府の思惑と現実的行政の観光意識の差が実に大きい。象の足的見解で恐縮だが日本一としている観光名所に、受け入れ側の態勢の貧弱さは免れない

▼日本の経済にカビがはびこりなかなか取れない。観光地へ行けば人と車の列で逆にストレスも最高潮だ。まず観光地は周回の清掃から始めたい。そうした小さな気遣いが肝要だ。株価が急上昇しているが、梅雨晴れに成らないよう祈るばかり。(水・YH)

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