コラム

2003/08/26

備えあれば憂い無し(水・YH)

2003.08.26 【備えあれば憂い無し】

▼冷夏で稲作の作柄が憂慮されているが、商社などの買い占めによる価格の高騰などは願い下げにして欲しいものだ。オイルショック時等の過去の苦い経験を踏まえ政府等機関はきちんと監視してほしいところだが

▼飢饉にはならないだろうが、備えは心掛けたいものである。特に近年は天変地異的事象が多い。14日ニューヨークの停電は5000万人に影響を及ぼし、最近の試算では約7300億円もの損失を蒙った。こうした事態への対応等について家族や知人等と真摯に語ることが多くなった。もしライフラインが断絶したらと

▼因みに過去のアメリカにおける大停電を見てみると1965年ナイアガラ付近の停電をきっかけに約3000万人が被災。1977年には落雷により停電。この時は復旧に3日間も要し、冗談ではないが9カ月後にはベビーブームが起こったとも。2001年にも5兆円の損失を招く停電

▼ご記憶の方も多いだろうが日本でも1987年に東京で停電。猛暑による過剰な電気使用によるものだったが、280万世帯、1兆8000億円もの損失を出した。対岸の火事では済まされない事態に備えなければならない。東京電力の電気予報は幸か不幸か原子力発電所の再開、冷夏でそれほど話題にならずに済んだ

▼盛んに節電を呼びかけたが、多分大方は忘れ去っているに違いない。喉元過ぎればの例えがある。健康な状態の中で一般に「転ばぬ先の杖」を説いてもなかなか功は奏さないのは自然な理屈。そこで必然なのは公共事業等インフラの万全策だ。近年、後手後手な対応が目立つが、何よりも生活の基本ライフラインの充実が優先では無かろうか。(水・YH)

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