コラム

2003/09/17

不況の中のリサイクル盛況(甲・TH)

2003.09.17 【不況の中のリサイクル盛況】

▼スーパーマーケットや飲食店、ガソリンスタンド等がひっそりと店じまいをしている。1997年からの3年間の調査では、スーパーの約15%が姿を消し、ガソリンスタンドも約5%が閉鎖に追い込まれているという

▼続出する閉店に目を付け、この不況の中、商売繁盛している業種もある。閉鎖された店舗や不用になった機器をリサイクルし、販売する企業だ。同企業は、スーパー等が閉店に追い込まれると、不要となった商品を陳列していた棚、調理用の厨房機器、机やパソコン等の事務用品の全てを超安値で買い取る。それを再整備し販売する。これだけ景気が低迷すると、新品を買い揃えるより、割安の中古品を利用する店舗や企業が増加している

▼例えば、中古厨房機器を手掛けているリサイクル業者は、不用となった中古品をインターネット上で販売する。また、閉鎖になったガソリンスタンドに至っては、地中に埋め込まれていたガソリンタンクの空きスペースに目を付け、有効利用法を提供する。その空きスペースを地下室や新たな店舗、オフィスに転用し、再利用している

▼一方、建設業界にもリサイクルの波が打ち寄せている。昨年5月30日には、建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)が制定された。その中では、建築物の解体後の廃材を分別し再資源化することが義務付けられている

▼主要な資源の大部分を輸入に頼る我が国では、廃棄物から得られる資源を、いかに有効にリサイクル出来るかどうかが、これからの大きな課題になる。そして建設業界では新たな業種も生まれている。リサイクルの新分野である。(甲・TH)

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