コラム

2003/09/23

地価に見る勝ち組負け組(水・YH)

2003.09.23 【地価に見る勝ち組負け組】

▼株価が1万円を維持、景気動向の上方修正、例年にない残暑の厳しさ等々何とも複雑極まりないバリエーションに富んだ昨今。そんな中で下がり続けていた土地に変化が見えてきた

▼毎年7月1日付で調査する地価調査結果。1990年をピークに下落傾向は12年連続だが、下げ幅が縮小、または東京都千代田区、渋谷区、大田区、埼玉県、千葉県などの一部では上昇する地域が出てくるなど、格差が明確になってきた。当然、交通基盤の充実や都市再開発などの背景によるが、言い換えれば利便性や収益性が差を生んだ

▼全国1位は東京都千代田区丸の内3丁目(東京商工会議所ビル)で?1370万円、次いで同じく千代田区大手町1丁目(大手町パルビル)?1350万円、さらに中央区や新宿区などでベスト10はすべて東京都下。駅前再開発地や新ビル建設等が高値となった背景。価値が明確化

▼因みに全国で上昇率1位は何と北海道伊達市(住宅地)5・7%であるが地価は?1万8500円。そして驚くべきは2位。東京都中央区銀座2丁目で5・3%、地価は1140万円である。反面、下落率1位は千葉県木更津市中央1丁目(商業地)マイナス27・2%?9万9000円。2位愛知県知多郡知多町豊浜(商業地)マイナス25・0%?7万5000円

▼この調査を見ると、価値を生むための創意工夫等努力の成果が明確だ。建設業界はどうだろう。一部だが談合情報の通報など相変わらず足の引っ張り合いが横行している。このような状況で「基幹産業」などと言っても社会は認めない。自らの襟を正し「勝ち組」になるための真摯な努力を怠ってはなるまい。(水・YH)

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