コラム

2003/10/29

なぜ増える若年犯罪(水・KK)

2003.10.29 【なぜ増える若年犯罪】

▼長い間日本は世界一安全な国と言われてきたが、いったいどうなってしまったのだろう。犯罪の凶悪化、低年齢化が叫ばれて久しいが、犯罪被害者もまた低年齢化が浮き彫りになっている

▼今年1月から8月までに発生した略取誘拐事件はなんと144件。うち未成年者の被害は104件、特に小学生女子児童の被害が40件を占めた。さらに今年1月から6月までの性犯罪被害者の小学生も945人と前年より300人近くも増え過去最多となった

▼加害者の中にはおとなしい性格で学校の成績も良く目立たない子どもが少なくない。ある心理学者の分析によると日本人の約3割は外向型気質だが、5割は中間型(順調時には外向型症状となり、スランプ時には内向型になる)であり、残り2割が内向型であるそうだ。多くの若者が絶対に犯罪と無縁だとは言えないかもしれない

▼世間の親たちは言うことをよく聞き、成績さえ優秀なら「この子は大丈夫」と安心するが大いに疑問だ。学問ならいつどこでもできる。健全に生きるための知恵の修得こそが家庭と学校そして地域が行なうべき教育だろう

▼某大手結婚相談所の広告を見て感心した。高級官僚や弁護士、一部上場企業のエリート社員などを対象にしたものだが、テニススクールやダンス教室、話し方講座と異性との交際に有効なプログラムが用意されていた。私見だが、このような試みこそ今、家庭や学校で必要なのではないだろうか。特に恋愛のテクニックをというより少なくとも異性と違和感なくスムーズにコミュニケーションがとれるような教育ができれば犯罪減少に一役買うのではないだろうか。(水・KK)

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