コラム

2003/11/21

気配りのすすめ(長・YK)

2003.11.21 【気配りのすすめ】

▼11月は各地で注目の武道大会が開かれている。3日に日本武道館で行われた剣道全日本選手権を皮切りに、15日にはアテネ五輪代表一次選考会を兼ねた講道館杯が千葉のポートアリーナで行われた

▼筆者の娘も先日、立川市の市民体育館で行われた第9回立柔杯(たちじゅうはい)に参加した。同大会では、先の世界選手権で優勝した阿武教子氏が、特別講師として小中学生に稽古をつけてくれた。黄色い帯をつけた小さな柔道家の大外刈りに、背中から倒れる世界チャンピョン。一本とった小学生は顔を上気させている

▼ところで、少し前まで気に掛かるテレビCMがあった。衣料品のCMで、有名な日本人ロック歌手を起用したそれは、日本武道館のアリーナに立ち、ライブの興奮などを語りかけるものだった。最初は何が気に掛かるのか自分でも分からなかったが、その歌手は武道館のアリーナに革靴(無論新品で用意されたものであろうが)のまま立っていたのだった

▼筆者はその歌手に対し、何とも複雑な気持ちになったのは事実だ。歌手や広告会社にとって日本武道館は単なるコンサートホールでしかないのかも知れないが、柔剣道など武道を嗜(たしな)む者にとって、日本武道館は特別の意味を持っている。ましてや、そのアリーナ部は、決して土足で上がれる場所ではない

▼建設業に限らずどんな仕事でも様々な場面でいろいろな人たちと折衝を持たねばならない。ちょっとした不注意で自分の気づかないうちに、他人を傷つけてしまうことは確かにある。細心の注意を払い、気配りに心して仕事を進めていきたいものである。(長・YK)

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