コラム

2004/01/16

大晦日TV視聴率争奪戦(新潟・YA)

2004.01.16 【大晦日TV視聴率争奪戦】

▼日本の年末といえば、NHKの紅白歌合戦が定番。しかし昨年の大晦日は、その裏で行われた民放三局による文字通り三つ巴の格闘技合戦にも世間の注目が集まった

▼元横綱・曙とボブサップとの対戦をメインに据えたTBSの「Kー1プレミアム2003人類最強王決定戦ダイマイト!」。フジテレビは「プライドスペシャル男祭り2003」と題し、柔道金メダリスト吉田秀彦とブラジルの柔術家ホイス・グレーシー。また、日本テレビはプロレスラーのアントニオ猪木を大会プロデューサーに迎え「イノキボンバイエ2003・馬鹿になれ夢をもて」を開催。会場もそれぞれ埼玉、名古屋、神戸で

▼そもそも、これまで年末の格闘技イベントは、「Kー1」「プライド」の両団体組織とアントニオ猪木氏が連携し一つの大会を開催してきた。しかし、近年の格闘技ブームに目をつけた各テレビ局の思惑も絡み3者が分裂、同日に別々の3大会が開催・中継される運びになったという。当然、選手の争奪戦や引き抜きが相次ぎ、開催前日まで対戦カードは二転三転した

▼さて、肝心の視聴率の結果といえば、TBS系「Kー1ダイナマイト」が19・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でトップを獲得。フジテレビ系「プライドスペシャル」は19時20分からの2時間で17・2%を記録。日本テレビ系「イノキボンバイエ」は5・1%と苦戦した

▼何にしろ、のんびりと歌の優劣で勝敗を争ってきた日本の年末が、「倒すか倒されるか」の血生臭い戦いに支配されつつあるのも事実。それもまた、現在のこの国の世相の表れなのかもしれないと痛感した。(新潟・YA)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら