コラム

2004/01/27

景気「着実に回復」?(水戸・YH)

2004.01.27 【景気「着実に回復」?】

▼アメリカの狂牛病発覚で牛肉供給が危ぶまれている矢先、鳥インフルエンザとするウィルスが発生、ベトナムやタイで人への感染が報じられるなど庶民の食卓は右往左往の状態だ

▼そうした世相でも、どうやら数字上では景気が回復基調にある模様だ。政府は先の月例経済報告で「景気は設備投資と輸出に支えられ、着実に回復している」とし、昨年12月の「景気は持ち直している」とする表現を上方修正、3年ぶりに「回復」とする文字を使用した。肝心の「個人消費」については「動きはあるものの依然として厳しい」

▼エコノミストの判断は「実感が乏しい」とする見方が大半のようだ。言い換えれば「政府の判断は甘い」と言うことになる。現実、完全失業率5・2%、消費動向指数(消費意欲などを示す)42・9、厚生年金率のアップ、円高、来春大学卒業生の就職率はまだ72%など目先の難問は山積みなのだ

▼輸出産業の堅調さは、トヨタが販売台数672万台(前年比3・6%増)で世界第2位になったとする背景からも垣間見える。因みに第1位はゼネラル・モーターズ859・5万台(同0・3%減)第3位はフォード。こうした状況下でダイヤモンド・ビッグアンドリード社が発表した04年人気企業の男子理工系で昨年2位から遂に1位に躍り出た

▼業績の良い企業を評価する、近年の平均的な傾向だ。将来の安定を望むのだろうが、不況で頭を抱える企業、リストラで途方に暮れている人が色んな角度から見えてくるなら当然の選択と言えるかも。いくら社会貢献度が高い建設業界でも、近年のパッシングの中では人気ランキングへの道は遠い。(水戸・YH)

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