コラム

2004/03/27

じゅういちきゅうばん(長・YK)

2004.03.27 【じゅういちきゅうばん】

▼娘がこの春に小学校へあがるからだろう、年末から新入学準備と称し教材案内や塾からダイレクトメールが郵便受けに入る。自分宛に来る郵便物は、それが何であっても嬉しくて仕方ないらしい

▼入学前に最低限の事だけは教えておかなければーと、ひらがな、カタカナと時計の読み方を教えておいたのだが、未だに鏡文字を書くことがあり不安がよぎる。家の住所と電話番号は何とか覚えたのだが、救急車とパトカーの呼び方を教えていなかったことに気づいた

▼もしやと思い、パトカーの呼び方を聞くと「姉ちゃんの柔道の所(警察署)に走って行く。途中に救急車の車庫もある」と言う。「あらら」と思ったが顔には出さずに「よく知ってるネ凄い」と誉めておいてから「でも走ってたら、その間に泥棒は逃げちゃうよ。そういう時は電話をかけるんだ」と紙にパトカーは110、救急車は119と、書いて机の上に貼っておいた

▼一週間ほどして確認するため「救急車を呼ぶのは何番だ?」と聞くと「じゅういちきゅうばん、パトカーはじゅういちれいばん」と胸を張って答えた。一瞬「え、違うだろ!」と思ったが、決して間違いではないので「凄いねーよく覚えていたねー」と誉めておいた。数字はまだ十の位までしか知らなかったのだ

▼桜の季節がやってきた。今年の桜は昨年よりは遅いが例年より早い。車に乗って通学路を通る時、ランドセルに手足がはえているような姿を見掛けたら、徐行した方が良い。ピカピカの一年生は突然とんでもない発想で予想外の行動を起こす。『じゅういちきゅうばん』なんて答えは普通の大人には考えもつかない柔軟な発想である。(長・YK)

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