コラム

2004/05/14

誇るべき日本の食文化(水・KK)

2004.05.14 【誇るべき日本の食文化】

▼季節が春から夏へと移り変わる5月は一年で最もさわやかで過ごしやすい時期のひとつ。またおいしい新茶が出まわる頃でもある

▼日本茶ブームである。特に近頃、カテキンと呼ばれる渋味成分が注目され、抗癌、抗菌、動脈硬化予防、ダイエットなどへの効用が科学的に解明されつつある。カテキンの名を冠したペットボトル茶をはじめカテキン入り炭酸飲料、ぽりぽり食べるタブレット、カテキンの成分を配合した石鹸、マスク、シャツ、靴下まである

▼いかに昨今の健康ブームとはいえ何もそこまでと苦笑してしまうが、欧米でもヘルシーフードとして注目されている緑茶は効能の宝庫であるらしい。お茶以外にも死亡原因の上位を占める脳卒中や心筋梗塞だけでなく老人性の痴呆にも大きな効果が期待できる納豆、味噌など日本には世界に誇るべき素晴らしい食文化がある

▼ガッツ石松、柴田国明など多くの世界チャンピオンを育てたボクシングの名トレーナー故エディ・タウンゼントは、計量後のボクサーにうどんやおにぎりを食べさせた。科学的コンディショニングに精通していた彼は消化が良く、エネルギー効率の高い食物は日本食だと知っていた

▼昔、晴れがましい日、正式な行事など「ハレ」の日には特別なごちそうを食べたと言われる。ところが、近年の日本人は毎日がいわば「ハレ」の日のような食事の内容。それも高カロリー、高脂肪の洋食の割合が高くなり過ぎた。飽食の果てには、さまざまな成人病が危惧される。健康を守る食生活とはたまに食べるごちそうではなく日常食にこそある。世界一の長寿国日本には豊かな健康食がある。(水・KK)

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