コラム

2004/10/30

クレイジー・バーゲン(本・HK)

2004.10.30 【クレイジー・バーゲン】

▼10月19日は日本初のバーゲンの日。1895(明治29)年、東京の大丸呉服店が冬物の大売出しを開催したのがはじまりだ。兎にも角にも、バーゲン&セールの文字には弱い。6月下旬から7月上旬に行う夏物セールや12月下旬から1月初旬に掛けて行う冬のセールには、必ず足を運ぶ。そう言えば、今着ているスーツも夏のセールで買った

▼しかし、それ以上にバーゲン好きなのがフィンランド人。日本のように通常の夏と冬のセールに、春と秋が加わる。これが、普通のバーゲンの演出とは三味くらい違うという。ある老舗デパートでは「クレイジーデイズ」と称して4日間のお祭り騒ぎとなる。この期間中、デーパートの中は黄色一色

▼店員の衣装、マスコット、風船や棚の飾付け、さらには、買い物袋に至るまで全てが黄色一色に飾られる。店員も手馴れたもので、コスプレ衣装まで着るというからスゴイ。街中には、黄色い袋を持たずに歩いている人はいないほどクレイジーな4日間になる

▼日本では、デフレが進み安い商品が当たり前のように店先で陳列される。その一方で、品質重視のブランド品が街中を飛び交っているのも事実。昨今の公共事業でもデフレ現象とは違うが、安価なものが増加。事業量の減少により、仕事欲しさの、ダンピングが横行している。さしものバーゲン落札のようなものだ

▼ただ、公共事業は国民の税金が使われる。品質の確保は当然。欠陥により大惨事につながることもある。安くできる部分も必要だが、公共事業は多少高価でも品質重視を第一にして欲しいものだ。建設業界では、クレイジー・バーゲンは楽しめない。(本・HK)

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