コラム

2004/10/14

ソフトバンクショック(甲・EO)

2004.10.14 【ソフトバンクショック】

▼NTTが事実上独占してきた固定電話の基本料金が、激しい価格競争時代に入る。ソフトバンクと日本テレコムは、12月1日から固定電話サービス「おとくライン」を開始する。電話番号や通話がこれまでと同様で、電話加入権が不要、基本料金も安い上、通話料も最大55%割引などのメリットが。また11月末までのキャンペーンでは、指定した3つのへの通話料金が1年間無料にも

▼電話局と家庭を結ぶ回線はNTT回線を借りるが、NTTの電話局舎内に自前の交換機を設置することで、日本テレコムがNTTに通話のたびに支払っていた接続料が不要となり、割安なサービスが実現した

▼これまではNTT東西の交換機を経由し、相手先のNTT交換機へ着信することで、NTT東西への接続料を2回支払う。日本テレコムの交換機のみを利用することで接続料が半分になる。さらにNTT側からおとくラインへ発信する場合には「NTTと同額のアクセスチャージをいただく」ことで着信時の収入を獲得、これを合わせることで接続料を事実上「ゼロ」とする仕組みだ

▼KDDIも来年3月までに同様のサービスを開始する予定。詳細は未定だが日本テレコムよりさらに割安になるという。都市部住宅向けの月額基本料を1500円程度、市内の通話料を8円程度(3分間)と安く抑え、市外通話もIP網を使うことで、距離にかかわらず一律10数円(同)とする方針

▼これらに対してNTTも月額基本料を引き下げて対抗する方針。ADSL(非対称デジタル加入者線)サービスに続く「第二のソフトバンクショック」は固定電話市場も大きく変えそうだ。(甲・EO)

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