コラム

2004/11/06

木犀の匂いで冬支度を(長・YK)

2004.11.06 【木犀の匂いで冬支度を】

▼末娘と散歩していると木犀の花の香りが漂ってきた。後ろから妻が『いよいよ冬が来る。そろそろ冬支度をしなきゃ。これからが忙しい』と言って張り切っている。冬物の衣類を箪笥から出しては虫干ししたり、ホットカーペットや冬用の寝具を天日干ししたり。共働きなので、この時期は日曜日の大半が冬支度で潰れる

▼暖房器具の手入れも目途が立ち一息ついていた筆者は、末娘とゴロゴロしながら本を読んでいたのだが、妻はまだ『さあ大変』と言ってまた何か始めようとしている。階下から筆者と末娘の名を呼びながら大声で『手伝って〜』と喚いている

▼何だろうと見にいくと球根がばらまいてある。『よくもまあそんなに球根買ってきてきたな』と呆れて言うと『知らない間に買い物篭の中に…』などと言い訳をして笑っている。予想どおり妻はご飯の用意をするからと言って、球根は筆者と末娘がプランターに植える羽目になった

▼球根はチューリップばかり。深めのプランターを軒下から引っぱり出して、娘と一つひとつ丁寧に球根を植えていった。小学1年の末娘は『泥遊びが出来る』と大喜び。庭の隅に積んである土からはミミズ、はさみ虫、正体不明の芋虫などが出てくる。その度にキャーキャー大騒ぎである

▼チューリップは冬の寒さに当てなければ、大きくきれいな花が咲かないと言う。冬の寒さが球根を引き締め、育てるらしい。建設業界も冬の時代と呼ばれて久しい。業界にとっては有り難くもない冬の時代が続いているが必ず春が来る。厳しい冬を乗り切らなければならないが、この寒さを乗り切れば大きな花が咲くはずである。(長・YK)

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