コンビニから学ぶ戦略（前・ＨＭ）

2004.12.23　【コンビニから学ぶ戦略】

▼仕事上、車に乗る時間が多い。そのため、ちょっとした息抜きや買い物にコンビニエンスストアを利用するが、最近そのコンビニでちょっとした変化が目につく。それは、トイレが綺麗になったという点。少し前までは掃除も行き届いておらず、出来れば利用したくないようなトイレが多かったが、最近は内部も広くなり、男女もきちんと分けられていて、便器も洋式が主流のようだ

▼ちょっときたない話しだが、筆者は和式の便器で用を足すのが苦手で、出来れば洋式を利用したいと考えていたので、コンビニのトイレ洋式化は大いに歓迎である

▼このトイレの美化も、競争が激化した結果であろう。立地条件、品揃え、価格など様々な部分での競争を繰り返し、行き着いた先が「トイレの美化」。確かにコンビニをトイレとして利用する人は多い。もちろん、トイレだけ借りて帰るのも憚られるので、ついでに何か買い物をする。この「ついで客」もコンビニからすれば大切な顧客、ならば清潔なトイレで客を招き寄せようという発想だろうか

▼このトイレの美化による集客法をどこのコンビニが最初に始めたのかは知らないが、これがもし便器など衛生器具の販売を手がけている業者からの提案であれば、それはすごい戦略だと思う。自分の顧客に喜んでもらえ、その結果チェーン店が次々とトイレの改修工事を行えば自社の利益も大きい

▼どの企業でも同じやり方で営業を展開していけば当然徐々に先細りになるだろう。新たな市場を作るために「売れるための状況を作り出す」という発想を常に持っていたいものである。日々の鍛錬は言うまでもない。（前・ＨＭ）