コラム

2005/02/03

増税狙われる第3のビール(甲・EO)

2005.02.03 【増税狙われる第3のビール】

▼夏の暑い時でも、冬の寒いときでも飲むのはビール。ビールより安い発泡酒もあるが、飲み比べてみるとやっぱりビールに戻ってしまう。そんな中、第3のビール「ドラフトワン」が1年前に出現した。遅ればせながら最近になって、ものは試しと飲んでみると、妙なくせが無くスッキリしていてなかなかいけるではないか

▼ビールは、麦芽、ホップ、酵母、水を原料に造られている。このうち税金は、麦芽の使用量によって異なり50%以上のビールだと350ミリ1缶あたり約78円と、何だか税金を飲んでいるような気分。麦芽量が25%未満の発泡酒でも約47円だが、麦芽も麦も使っていない第3のビールは「その他の雑酒」にあたり、さらに安い約24円

▼このビールは長年の研究により、税法上の壁を突き抜け、麦芽・麦の代わりにエンドウ豆を使うことで、画期的な新価格を実現したもの。昨年のビール関連出荷は、同ビールが大きく伸び、ビール、発泡酒の減少を補い、前年比で3年ぶりの増に貢献した

▼既に他のビール製造各社も、こうした状況を受け、相次いで同ビール市場への参入を発表している。今夏までには様々な第3のビールが店頭にお目見えするだろう。ビール党には楽しみだ

▼そうすると必ず出てくるのが国の増税論議。新年度での増税はなんとか回避されたものの、今後は「酒税体系そのものを見直す」そうだ。企業努力で買いやすくなったものに消費者が目を向けた途端に「増税検討」とは、いかがなものか。我が国の景気回復を妨げているのは、様々な規制の網を張り民間の企業努力を無にするような政府の政策の中にあるのかもしれない。(甲・EO)

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