コラム

2005/02/16

防災への意識昂揚(さ・YW)

2005.02.16 【防災への意識昂揚】

▼小さい頃、4大怖いものとして「地震・雷・火事・親父」と良く聞かされた。世間一般的にそう言われているだけで、感じ方に差違は大いにあった

▼ところが、地震はいざ起きてみると新潟中越にしろスマトラ沖の津波の発生など二次的、三次的被害が広がり文字通り「参時的」になっている。筆者は新潟中越地震の際、ちょうど持病の治療中だった。グラッときた時に看護婦にハサミを2本渡され、いざとなったらチューブを切断し針を抜いて座って逃げてくださいと説明された。これは災害時のマニュアルにあるらしい。地震の怖さを改めて知った

▼ところでその新潟中越の地震後に各県では災害査定などの応援部隊を入れ替わり派遣し、埼玉県庁の多くの派遣された方々の話を聞いた。「これが自分の住む所だったらどうなるのか、何処がどう危険なのか」などすぐに置き換えて考えてしまう習性がついたらしい

▼話を伺うと、これまでの防災計画や食料品の備蓄など実際には本当に必要なことは現地では違うことも多かったということだ。例えば、備蓄品では乾パンは食べずにカップヌードルを。また、毛布ではなくテントやシートの方がニーズが多かったことなどこれまでと多少ズレがあったらしいのだ

▼肝心なことは、多くの教訓を現場で見て感じたことを次の場、自らが取り組んでいるフィールドで生かすことだ。現在のマニュアルが不備だとか間違いだとかのレベルで言っているのではなく、現実の学んだことを肉付けし活用していく姿勢が必要である。加えて行政任せではなく、自らも行動に移す普段の心の準備と教育が必要ではないだろうか。(さ・YW)

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