コラム

2005/02/25

良いことは他に先がけて(水・KK)

2005.02.25 【良いことは他に先がけて】

▼地球温暖化のための京都議定書が16日、発効した。二酸化炭素などの温室効果ガスの削減目標が拘束力のある国際公約となり、日本には90年比の排出量の6%削減と高いハードルが義務づけられた

▼25%と最大の排出国アメリカ、増加が著しい中国、インドは参加していない。この三か国で世界排出量の4割を占める。このままでは他国がいかに努力しようと地球環境を守れるか不安がつのる

▼現状に慣れてしまい変化に気づかないたとえに「ゆでガエル」の例がある。冷たい水に入れられ少しずつ熱せられているとゆでられているのがわからない。そして気がついた時には飛び出す力も失せ死んでしまう。我々の周辺もかなり温暖化しているような気がする。友人、知人に「水道水はおいしいですか?」と広く聞いてみた。「おいしい」との回答は皆無だった。浄水器を使ったりミネラルウォーターを飲む人があたり前になった。そのミネラルウォーターがガソリンより高価なのは皮肉な話だ

▼「良いことは他に先がけて」。10年前の阪神淡路大震災、昨年の新潟県中越地震で直ちに被災地に乗り込んでボランティア活動に汗を流した俳優の杉良太郎さんはそう話す。また杉さんはおにぎり、水、トイレットペーパーなど生活に即必要な物資を資財を投じて寄付した

▼「決して見返りを期待してはいけない」「『ありがとう』のひと言さえも期待するな」と杉さんは続ける。被災者は極限状態で疲れきっている。杉さんの度量の大きさには頭が下がる。他国、他人がどうであれ、自らがまずライフスタイルを見直すことだ。良いことは他に先がけてであるが。(水・KK)

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