コラム

2005/03/31

命名ということ(新・YA)

2005.03.31 【命名ということ】

▼近年、野球場等スタジアムの命名権(ネーミングライツ)に関するビジネスが急速に注目を集めつつある。新潟県でも、2002年日韓ワールドカップ開催会場で、Jリーグ地元チームの本拠地でもある「新潟スタジアム」の命名権売却の検討が議論され、話題を集めている

▼命名権ビジネスは、1980年代からアメリカを中心に広まったとされる。国内では、東京都が公共施設としては初めて「東京スタジアム」の命名権を売却、2003年3月から「味の素スタジアム」へと名称を替えた。契約額は5年間で12億円だ

▼その他、現在では「日産スタジアム(横浜国際総合競技場)」、「フルキャストスタジアム宮城(県営宮城球場)」、「インボイスSEIBUドーム(西武ドーム)」、「福岡YAHOO!JAPANドーム(福岡ドーム)」、「スカイマークスタジアム(神戸総合運動公園野球場)」等々。未だ聞きなれない名称も多いが、今後はプロ野球中継等を通じて耳にすることになるだろう

▼プロ野球といえば、昨年のシーズン開幕前に、大阪近鉄バファローズ(当時)が経営改善の一環として球団名売却の構想を発表。他球団からの反発を受けて、即座に計画を撤回する事件があった。その後、近鉄バッファローズはオリックス・ブルーウェーブとの合併を決めた、球団名も変更

▼これに限らず、命名権売却に関しては「収入を得るビジネス」というよりも、未だ「赤字の穴埋め」的な側面が大きい。「名は体を表す」という言葉もある。特に公共施設については、建築物のみならずその名称に関しても歴史や威厳を感じさせるものを求めたくなるのだが。(新・YA)

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