コラム

2005/04/14

眼鏡屋での満足感(松・JI)

2005.04.14 【眼鏡屋での満足感】

▼一度購入した事のある眼鏡屋へ1年ぶりに行くと、店長は顔を覚えていてくれた。こちらが名乗る前に台帳を広げて度数の確認をしてくる。あごひげを生やし髪の毛を逆立て奇抜な眼鏡をかける若い店長だが、知識・接客・顧客管理にプロ意識を感じる

▼顧客情報も含めた様々な経営情報を共有し業務効率や営業活動に活用するグループウェアを導入する企業は多い。しかし導入するだけでは効果的に機能しない。『内情報革命に失敗する会社・成功する会社』(光芒社)の著者、近藤昇氏は「仕掛けを整備する以前に人の意識を変える必要がある」と提言。情報を自ら発信する、また返答するという活発なコミュニケーションが社内に必要と説く

▼顧客は業務の仕組みが理にかなっているか鋭く感じ取るーと述べるのは『なぜ、賢い人が集まると愚かな組織ができるのか』(ダイヤモンド社)の著者カール・アルブレヒト。集団が効率的に仕事をこなせるような仕事の回し方、情報の伝達方法、人員や技能の配分が問われるようだ

▼長谷川洋二著「カルロス・ゴーンが語る『5つの革命』」(講談社)によれば、顧客は双方向の情報を求めているという。質問をして回答を得たいということらしい。ゴーン氏の戦略には当然だが近年特に着目される「いかに顧客の視点で見るか」があるという

▼先の眼鏡屋では、客が眼鏡を試している時に従業員が今の眼鏡の掃除をしてくれる。子供が騒ぎ始めるとあやしてくれたりもする。客はゆっくり時間をかけて安心して商品を選ぶことができるのである。基本的なスタンスがあれば商売は成り立つと言うことだろうか。(松・JI)

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