コラム

2005/04/20

「愛・地球博」の落とし穴(前・NK)

2005.04.20 【「愛・地球博」の落とし穴】

▼今世紀初の万国博覧会「愛・地球博」は、4月10日、ようやく入場者集が100万人を越えた。予想よりもはるかに出足が鈍いという

▼IT時代の万博にふさわしい、パビリオン等のインターネット事前予約システム。重複予約を防ぐために、入場券にある12桁の番号を入力する必要はあるが、気軽に利用できる。ところが運用開始後、早々にシステムサーバがダウン。復旧したものの、GW分の予約が始まると再びストップ。仕組みはあっても使えなければ意味がない

▼1日8回、各回100名・日時指定の完全予約制の「サツキとメイの家」。1か月毎に専用電話と大手コンビニであるローソン店内の情報端末『Loppi』で受け付ていたが、予約が取れないとの苦情が殺到

▼インターネット・オークションへ予約券の出品が相次ぎ、高値で取引される事態が起こっていた。「サツキと…」の予約には12桁の入場券の番号が不要。代金無料で発券手数料すらかからない。万が一、売れずに予約券を廃棄することになっても、出品者の懐は痛まないのだ。急きょ、6月分の予約から、ハガキによる抽選へと変更された

▼段取り八分(はちぶ)とはよく言ったもの。人が集まらないのは、主催者側の準備不足に不安を抱いているのも一因。弁当の問題もしかり、こう対応が変わられたのではたまらない。最新情報はホームページで…といっても、それを利用できない人はどうしたらいいのか。インターネットでいつでも情報発信できる、すぐ情報修正ができる、ということに甘えている気さえする。あらかじめ不都合が起きないような、地に足の着いた運営をしてほしい。(前・NK)

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