コラム

2005/09/06

「カトリーナ」の教訓(水・YH)

2005.09.06 【「カトリーナ」の教訓】

▼「来るぞ、来るぞ」と言われ、避難や防備等は万全だったはず。しかしアメリカを襲ったハリケーン「カトリーナ」。優しい名のイメージに反し暴れまくった。自然の猛威は名実ともにナンバーワン国家とするアメリカでさえ形無し

▼いわれは定かでないが、かつて台風やハリケーンには女性名が付けられた。しかし女性団体からクレームが付けられ男女の名前が交互に付けられるようになったという。1947年「キャスリーン台風」など甚大な被害等をもたらした場合は、名前の方が記憶に残りやすい

▼因みに2000年からは日本、アメリカ、中国等14ヶ国・地域で作る台風委員会では番号ではなく各国が出した名前を順番に付けるようになっている。不幸にも今回は女性名の番。ルイジアナ州、アラバマ州などで暴れ回り数千人の犠牲者が予想されており、更に拡大の様相

▼過去最大の被害は1970年のサイクロンでバングラディッシュでは30万人、次いで1991年同じくバングラディッシュで13万9000人、1992年中国を襲った台風では10万人の犠牲者を出している。近年では台風等の強さや進路等は、かなり高い確率で予想されている。ご多分に漏れず「カトリーナ」も早い段階から警告されていた

▼風速60メートルで鉄塔が倒れるという中で、彼女は最大70メートルで吹き荒れた。映像で見る限り根こそぎの感じである。某新聞社では写真を逆さまに掲載しても気付かなかったほど。スペースシャトルで宇宙を飛び回っているアメリカでさえ為す術もなく蹂躙される自然の脅威。築堤工事費を削減したとの批判もある。他人事ではない。(水・YH)

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