コラム

2005/09/15

水と市民の関わり(さ・YW)

2005.09.15 【水と市民の関わり】

▼人間と水との関わりは人類の歴史が始まった時に起源を持つと言っても過言ではない。古代よりさまざまな集落は川岸に構成され、また、歴史においても文明は大河を頼りにしていることからも分かる。生命と同様に大切な水をめぐる市民との関わりは関心が高い

▼埼玉県に本部を置くあるNPO法人は荒川を中心に河川の水質浄化や保全とそれに伴う活動などを行っている。9月10日には「水のフォーラム2005」を開催した。そのテーマが目を見張る。水循環と市民の役割としているからである。つまり、水のために市民がどのように関わり何ができるかということだから

▼頭に浮かぶ役所と市民の構図とは、市民とは役所に「これやって、あれやって」といった要望が多い。我々も反省しなくてはいけないことは、役所に何を頼むかだけではなく、その実現のためには何ができるかを考えなくてはいけない。すぐに思い出すのはアメリカのケネディ大統領の就任演説だった。「国民よ国のために何ができるのかを考えて欲しい」といった文言だ

▼河川、水といった身近なテーマはもとより、すべてのことが当てはまるのではないか。すべて官頼みではなく、自分でできることはしなくてはいけない。公共事業が減少し、新規建設ならまだしも、例えば、道路管理、河川の堤防除草や公園の植栽・草刈など地域でできることは多い。まず足元を見つめることが必要

▼そのNPO法人の取り組みと意欲を我々も見習いたい。今日、さまざまなかたちで市民のまちづくりの参加が進んでいる。結構なことである。その活動が大きく広がることを期待したいものだ。(さ・YW)

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