コラム

2005/12/28

謙虚はビジネス損(さ・YW)

2005.12.28 【謙虚はビジネス損】

▼先日、旧建設省の幹部で財団の顧問の方の講演を聴いた。テーマは「ビジネスにおけるプレゼン能力」の記憶がある

▼日本人は世界的には交渉力やプレゼンテーション、一言で表すと会話力が乏しいと言われる。それは講師によると「必要以上にへりくだった言い方をする」「ハッキリと言わないことを好む」「謙虚なことが美徳とされている」などが理由のようだ

▼曖昧を好むことが時には諸外国にとっては信用されない、ハッキリと言わず人を傷つけないことが良いことだと教育されていることが欧米では不思議でならないそうだ。つまり、「自己表現ができず下手に出る謙虚な商品説明はおっかなくて買えない」とのこと

▼以前テレビでアメリカ人はなぜ気の利いたジョークを飛ばす機知に富んでいるのかを特集していた。小学生の頃から自分の好きなことなどを何分以内に話すといつた自己表現の時間割が設定されているとのこと。感心した記憶がある。しかし、表現能力がないと損をすることは海外におけるビジネスだけではない。総合評価方式における取り組みでも当てはまり、建設業にもいずれ迫っている問題であるということを理解しなくてはならない

▼総合評価方式は言うまでもなく自社の技術力をいかに発注者に分かりやすく伝え、評価されて加算点いくらの闘いだ。自社技術のブランドを売り込む能力がないと評価もされない。もちろん、謙虚にへりくだった場合、例えば、「発注者の言う通りの標準工法で」「役所さんの図面どおりにやると」と言うと、埼玉県では直ちに指名から外される。横並びではなく突出したプレゼンが必要とされる時代だ。(さ・YW)

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