コラム

2006/01/21

朝の旗振りから学ぶ(前S・N)

2006.01.21 【朝の旗振りから学ぶ】

▼最近、子供を狙った犯罪が多発している。我が家にも小学生が2人いるので心配は尽きない。筆者が住む地区では、朝は交差点の旗振り、下校時は防犯パトロールが義務付けられている

▼「最近は、旗振りも男の人が多くなって来たな」とうすうす感じてはいたが、決して口には出さなかった。先日、我が家に順番が廻ってきた。その朝、自分は新聞の折り込みチラシを見ていると、妻は掃除やら弁当造り等で忙しいとみえ、カリカリしている様子がうかがえた

▼そうなると、自分の居場所は無くなりつい「俺が行くよ」といってしまった。数10秒の短い時間の中で、旗振りのノウハウを教えてもらい、いざデビュー。実際に体験してみると、とにかく寒い。そして、時間が経つのが遅く感じられた

▼なんとか無事に終わり、帰ろうとしたら子ども会の役員(女性)の人に呼び止められた。労をねぎらってくれるのかと思いきや、怒られてしまった。歩行者の青信号が点滅しはじめた時に、横断歩道に接近してきた児童を早く渡るよう促したことがいけなかったらしい。「点滅してからでも渡っていいという悪い癖がつき、それが原因で事故にでもなったら」との指摘である

▼赤信号で通行させたわけでもないのに小言を言われ、多少気分を害した。しかし、冷静に考え直すと、旗振りの任務は我が子の安全だけでなく、大勢の児童の安全確保を背負っている。重要なその任務を、片手間のような気持ちでやってしまった自分を恥じ猛省した。大人の社会で労働災害は最重要課題であるが、安全意識の醸成は子どもの時からの交通安全の徹底にあるのではないだろうか。(前S・N)

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