コラム

2006/02/03

転機に人の姿あり(本・JI)


▼知人が一級建築士の試験に合格した。土木関連の仕事をしつつ週末は資格の学校に通い、遂に合格。春には建築士事務所に転職するつもりらしい。「意匠や構造にこだわらず色々やってみたい」とのこと。合格・転職は、まさしく人生の転機となるであろう。彼には長く交際している女性がいるのだが、きっと今年結婚するだろうと勝手ながら推測している

▼昨秋、当紙で連載した「人生を語る・建設産業界のトップたち」。各県の建設業協会や建築士会、各設備協会のトップ40人に人生を振り返って頂いたインタビューだが、このほど単行本として出版することが出来た。宣伝ではないが、40人の人生は実に豊かで、読み応えがあるものばかり。約380頁で1600円とお買い得でもあり、是非多くの方に読んでいただきたいと思う

▼インタビューを読むと、人生は出会いが大きく影響するという事を強く感じる。転機には必ず誰かの姿が見え隠れする。偶然見かけた人物に憧れていたり、知人に誘われて人生の軌道を変更したり。偶然さえも必然のように思えてくる

▼カメラメーカーのニコンが、一部を除いてフィルムカメラ事業を終了し、デジタルカメラ事業に経営資源を集中する方針を出した。多くの消費者の目はデジタル商品に向いているのだろう。伝統を捨てフィルムカメラ事業から撤退するというのは、メーカーとしても大きな転機となるに違いない

▼最近「日本経済は踊り場を脱した」という言葉を良く耳にする。他産業では春が来ているのであろうか、好景気への芽が見られるようだ。建設業界に転機が到来するのはいつの日だろうか。(本・JI)

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