コラム

2006/09/28

はじめての献血(本・SW)


▼都庁への取材帰り、新宿駅構内にある献血ルームへドキドキしながら入った。献血デビューである。献血しようと思ったのは、おやつは食べ放題、飲み物は飲み放題という「魅力」に引かれたことに加え、ささやかだが「人の役に立ちたい」と思ったから

▼中にはサラリーマン、学生らしき若者、子供連れの女性など、思いのほか盛況に見えた。だが「全国的には全然足りない」という。医療技術も発展しているが「血液は作ることができない」ため。患者に輸血するとき、200CCより400CCの方が、副作用の発生確率が2分の1に低下し、安全性も向上する。「8割以上の方にご協力頂いている」とのことで、筆者も同意した

▼始めに、タッチパネル式の機械で問診。次に医師の診察を受け、濃度などを測るため血液を採る。採ったのはたった2CCだが、緊張からか沢山あるように見えた。採血ではこれの200倍。少々怖くなった

▼準備を終え、ついに順番が来た。靴は脱がず仰向けでベッドに横になる。小窓から左手を差し出した。痛みを感じたのは針が入るときだけだった。ガラス越しに見える袋内の血の量が増えていくのを見ながら、献血を実感した。採血にかかったのは6分程度。「普通は7〜8分くらい、初めての人は緊張されるようでけっこうかかる」そうだが、意外と早く済んだ

▼お土産に、絆創膏をもらった。献血はまさに「人と人との絆」で成り立っている。400CC取ると、次回献血までに3ヶ月ほどかかるという。「紅葉の頃に、またお願いします」。もう迷いはない。その頃、また行くつもりだ。充実感が胸をよぎる。(本・SW)

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